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iDeCo移管は1ヶ月のタイムラグによる株価・為替変動に注意

iDeCo確定拠出年金)を運用する金融機関を、長年お世話になった琉球銀行から楽天証券に変更しました。
確定拠出年金を委託する会社としは、これで3社目になります(↓)。

1)日本生命保険相互会社の時代(2000年頃~2011年12月)
 2000年頃、勤務先が企業型確定拠出年金に拠出を開始し、指定業者のニッセイ(日本生命保険相互会社)で加入。その後、所属部門がこの制度のない外資企業に売却された為、企業型の確定拠出年金は強制解約され、そのまま個人型確定拠出(現在のiDeCo)に移管されました。

2)琉球銀行(野村證券)の時代(2012年1月~2017年8月)
 口座維持手数料は当時の水準ではやや高いものの、当時、最も信託報酬率の低いファンドのラインナップを揃えていた為、ニッセイから琉球銀行に移管しました。iDeCoを取り扱う数ある金融機関の中で、まさかの地方銀行が最も信託報酬率がお得ということで、当時はセンセーショナルなトピックに。沖縄時間の為か、対応が少々のんびりしていましたが(笑)、基本いろいろな問い合わせに真摯に対応して頂き、カスタマーサービスは極めて良かったです。実務面も野村證券に運用システムを委託しており、安心感が有りました。

3)楽天証券の時代(2017年9月~)New!
 琉球銀行から楽天証券に変更したのは、言わずもがな口座維持手数料の安さです(琉球銀行が年間6,657円に対し、楽天証券2,004円)。加えて、琉球銀行に負けない信託報酬率の低いファンドをラインナップしていること。他の投資ブログが言及するように、手数料と信託報酬の観点から、現時点(2017年9月)では楽天証券とSBI証券が一歩抜きでている感じです。
(参照先リンク→「個人型確定拠出年金のまとめ 【2017年度版】」 旅するように暮らす海外生活術 より)

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さて、ある程度は覚悟していたのですが、金融機関移管時の一番の心配事は、①琉球銀行でのファンド売却から楽天証券での新規ファンド購入までのタイムラグによる資産増加機会の損失と、②新規資金の投入(拠出)機会の損失、の2点でした。
他の方の参考になるように、今回の移管にどの程度時間がかかったか、下記に紹介します。

まず、物理的な移管作業がどれくらいかかったか、一番わかり易い楽天証券の申込み履歴をそのまま貼り付けます。

rakutenhistory

なんと!5/10に申し込んで、最終的に資産移動が完了したのが8/17です(途中、申し込み書類の不備が1回有り)。更に、資産移動が完了してから、楽天証券で最後のファンド買い付けが完了したのが9/25、つまり全工程で4ヶ月以上もかかってます。今後iDeCoの金融機関を変更する方はこれくらいの期間を見ておきましょう。

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次に、実際に懸念点①と②の問題を検証してみます。

・まずは①ファンド売却から購入までのタイムラグについて。
琉球銀行でのファンド売却は所有ファンドによって多少前後しますが、8/23頃でした。一方、楽天証券での新規ファンドの購入タイミングは9/19日前後。その間27日、だいたい1ヶ月ですね。

投資方針は統一してあるものの(→参考過去エントリー「金融機関ごとに全世界ポートフォリオを組む」)それぞれの金融機関で取り扱う商品が異なるので、全世界株式を代表するETFである、ヴァンガード社VTの価格推移で損益をシミュレートしてみます。

売却時(8/23)のVT株価:$68.89 (USD/JPY=109.74)→7559.99円
購入時(9/19)のVT株価:$70.98 (USD/JPY=111.46)→7991.43円

その差△431.44円(5.7%)です。つまり株価の上昇と円安で、このタイムラグで5.7%の資産増加チャンスを逃してしまったということです。非常に残念ですが、こればかりはLuck(運)なので、致し方ないですね。
株価と為替の動きは誰にも予期できませんが、特に大きなイベントを控えている場合は、iDeCo移管タイミングに慎重になった方がよいかもしれません。

・次に②移管時期の新規投入(拠出)の機会損失について。
取引履歴から、琉球銀行での最終拠出(ファンド購入)は8/16でした。一方、移管先の楽天証券での最初の拠出は9/15。つまり、定期拠出に関しては、移管作業自体が4ヶ月かかっても、毎月いずれかの機関できっちり施行されるというこですね。この辺りは心配する必要は無かったということです。

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まとめると、iDeCo(個人型確定拠出年金)の金融機関の乗り換え時、新規の定時拠出については拠出機会の損失は無し。しかし、積立済みの運用資金の移管(旧機関でのファンド売却→新機関でのファンド購入)に約1ヶ月のタイムラグが発生し、この間の株価・為替変動によっては少なくない機会損失が発生する。もちろん、その間に株価が下がるか円高となれば得する訳ですが。。。

でした。今後、iDeCoの金融機関を変更する方のご参考になれば幸いです。

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急激な為替変動に対するライフヘッジを考える

米大統領選挙でトランプ候補が勝利して以降、猛烈な勢いで円安が進んでいます。

この勢いは2012年秋の衆議院総選挙で自民党が政権を取り返して以降(正確にはその少し前)、急速に円安が進んだ状況に似てると思います。その後円安は最大で125円(2015年6月)まで到達しましたが、果たして今回はどうなるでしょうか?

また、今回の為替変動は円だけを見ると確かに円安なのですが、対ユーロでもドルが高くなっているので、現象としては「ドル高」です。果たして本当にトランプが言うように、“偉大なアメリカ”が帰ってくるのか、それは誰にもわかりません。

1つだけ言えることは「通貨や株式の値段は人々の期待値によって決まる」ということでしょう。人々が過度な期待から現実へ目を覚ましたとき、果たしてどうなるか。。。

一般的には、今後の日本円の動きについて以下のシナリオが考えられると思います。

1)短期的には、トランプによる国内偏重の経済政策と金利政策(日米金利差)により円安
2)長期的には、潜在需要の低い日本はデフレを脱却出来ず、購買力平価に基づき円高
3)超長期的には、日本の債務超過(財務破綻)→ハイパーインプレにより円安

要するに、どのタイミングでどちらに振れるか判らないのです(笑)。
1つだけ判っているのは、為替変動は誰にも予想出来ない」という事実だけです。これをしっかり肝に銘じておきたいです。

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では、「為替は予想出来ない」を前提に、個人としてどのような行動をとるのが合理的でしょうか。

私自身は、思いがけず外貨資産に軸足を置いているので(過去エントリー→「外貨資産比率を把握する」)、円安は“円ベース”での資産が増えることになり、一見都合の良いことのように思えます。
ところが今は台湾で生活しているので、生活拠点の通貨である台湾ドルベースでは、所有する円資産の分だけ“資産が目減りした”ことになります。

為替変動はゼロサム(一方の通貨価値が上がれば他方は下がる)ですから、資産価値は、あなたが今どの国で生活するか、今後何処の国で生活していくか、に大きく依存します。何事もものごとは2面性を持っているということですね。

そこで私が考える、個人レベルで出来る為替ヘッジとライフヘッジは次のとおりです。

1)所有する資産の通貨割合を分散させること。
2)何処の国でも生きていけるような能力を身につけること。
3)何処の国でも稼げる(外貨を獲得できる)能力を身につけること。

1)は海外株式や外貨を持つことですぐ出来ますし、2)も、ある程度移動の自由度があれば、短期(数年単位)での海外滞在は可能でしょう。いま流行りの「外こもり」は、為替変動をヘッジ出来るひとつの有効な手段だと思います。

3)は一気にハードルが高くなりますが、それでも若い人にはどんどん外国での労働にチャレンジして欲しいです。また、今はインターネットを使って、日本を離れなくても外貨を獲得出来る機会が沢山あるでしょう。

私自身、今は仕事の都合で住む場所が制限されていますが、将来、ファイナンシャル・フリーダムを達成したときには、可能なかぎり為替をヘッジ出来るようなライフスタイルを模索していきたいと思います。

(おわり)

↓佐々木融氏の本は為替変動の仕組みについて非常に良く理解出来るのでお勧めです。

資産が増えるほど人的資本の大きさを痛感する

投資メインのブログと自負していながら、ひさびさの投資に関するエントリーです。

少し前になりますが、10月初旬に2016年の投資活動を終了しました。
※毎月自動積み立ての個人型確定拠出年金を除く。
→関連エントリー「海外転出時のNISA、確定拠出年金の継続条件を整理する」

現在の投資スタイルは、余剰資金から一定金額を年4回に分けて(1月、4月、7月、10月)、インタラクティブブローカーズ証券でNYSE(ニューヨーク証券取引所)に上場するETFを購入する、というものです。

購入しているETFSPYVEAVWOの3種類で、
購入比率は米ヴァンガード社の全世界株式ETFであるVTの比率、

米国株式(SPY):55.9%
米国を除く先進国株式(VEA):35.0%
新興国株式(VWO):9.1%

をベンチマーク(2016/9/30時点)にしています。
→関連エントリー「株式ポートフォリオをVTライクにする」

今、アメリカ大統領選挙で、予想外のトランプ氏勝利により、市場のボラティリティが高まっています。
このタイミングで上記のETFを安値で拾える可能性もありますが、次回の購入タイミングは1月なのでそれまで我慢です。まぁその頃にはきっと市場も落ち着いているでしょう。

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ところで、私が投資を始めたのはリーマンショック前の2008年頃なのですが、開始直後の大幅下落から長い回復期を経て、現在は徐々に資産も増えてきました。といってもリターンはおそらく年率5~6%といったところです。ちゃんと計算してませんが(汗)。

しかし、すごく当たり前のことですが、多少資産が増えたからといって、「投資リターンだけで暮していく」ことは全く現実的でないことが判ります。

橘玲氏の本によく出てくるように、個人の稼ぎ(年収と言ってもよい)は一般に、
人的資本(から稼ぎ出すお金)+金融資本×利率
で決まります。

例えば、年収600万を稼ぐサラリーマンがいたとします。仮にこれを、金融資本のリターンだけで稼ごうとすると、
金融資本)A X (利率=5%と仮定)0.05 = (人的資本)6,000,000
という簡単な式から、必要な金融資本Aは1億2000万となります。

ハイ、そんな大金を貯めるのは不可能です。。。

実際には、将来の年金収入(私は当てにしてませんが)や、金融資産の“切り崩し”を年頭に、死亡年齢で金融資産ゼロとなるようにシミュレーションすれば、50代や60代なら現実解は見えてくるのでしょう。

でも、まだまだ先行き不透明な30代や40代であるならば、この簡単な計算から、
圧倒的な人的資本の大きさを痛感するわけです。

何が言いたいかというと、世の中の一般的な稼ぎしかない人(=当然私も含まれます)は、より効率の良い投資方法に頭を悩ませるより、まずはその人的資本を生かして働きなさい、または人的資本を増やすような努力をしなさい、という(良く出来た投資本や投資ブログには必ず書いてある)ことになります。

何とも面白くない結論ですが、同時に“圧倒的な事実”でもあります。
この“圧倒的な事実”をモチベーションに、これからも日々の仕事に向き合っていきたいと思います。

たまには銀行口座も断捨離する

引越しや様々な投資法を繰り返すうちに、いつの間にか銀行口座やクレジットカード・キャッシュカードが山ほど増えてしまった、なんてことありませんか?

もちろん、アクティブ(普段使用している)な口座ならなんら問題ないのですが、全く使ってない口座は凍結や悪用のリスクがありますので、さっさと閉めてしまった方が賢明です。

とくに海外銀行口座の場合、たった数ヶ月間でもお金の動き(預金や引出し、支払い等)がないとすぐに凍結されてしまうので、外国に口座を持っている人は、特に口座管理に慎重になるべきです。

私も最近、所有口座をひととおり見直した結果、国内で1件(三菱東京UFJ銀行、以下MUFJ)、海外で1件(米国citibank)、それぞれ口座を閉鎖しました。

MUFJは、東京に住んでいた時に生活用口座として開設したのですが、地方に転勤になってからは(当時)利用できるATMも少なく、以降全く利用していませんでした。
今ならコンビニで自由にお金の出し入れが出来るので、都市銀行も選択肢の一つかもしれませんが、どうせ窓口サービスが不要ならネット銀行で十分です。昔のように、都市銀行口座を1つは持っていた方が良い時代は完全に終わりましたね(借入れ等を除く)。

一方のcitibank、米国在住時代にBank of America(バンカメ)とともに使っていたサブ口座なのですが、自身はグローバルカンパニーの割に、アメリカ国外の利用者にとってなんとも使いにくく(住所変更やキャッシュカード更新のトラブルで何回電話したことか。。。)、よって今回思い切ってクローズすることにしました。

私は米国の証券会社(インタラクティブブローカーズ証券)でETF投資をしているので(関連過去エントリー→「外国人向けの金融サービスは突然終わることがある」)、実はアメリカの銀行口座はなるべく残しておきたいのですが、まぁバンカメのオンラインバンクが思いのほか海外在住者にフレンドリーなので(オンラインで大抵の手続きが可能)、1行あればいいだろう、という結論に達しました。

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ところで、米国citibank口座の閉鎖(アカウントのクローズ)方法ですが、ネットでいろいろ調べた結果、以下の方法が一番簡単と思われます。

1.銀行口座間のTransfer(ACHやWire Transfer)で、口座残高をゼロにする(※)。
※送金側(citibank)からの指示にはDailyやMonthlyの上限があるので、可能なら入金側の金融機関から送金指示をした方が良いです。
2.その状態でオンラインバンクにログインし、チャットサービスで口座閉鎖を依頼する。

今回、この方法で口座クローズを申し込んだところ、外国にいながら、思いのほか簡単にクローズ出来ましたよ。お勧めです。
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さて、資産運用を始めるにあたって、いろんな投資法を試す(失敗を重ねる)のは経験として重要ですが、ある程度自分の投資法が固まったら(関連過去エントリー→「金融機関ごとに全世界ポートフォリオを組む」)、あるいはリタイアした後には、金融機関の数は少ないほど良いでしょう(もちろんペイオフに備え、資金保護の対象範囲内で)。

そうすることでリタイア後の資金管理も容易ですし、なにより不意の病気や事故で死んでしまった場合、残された人にとって、資産があちこちに分散されていたら迷惑この上ないです。海外の場合は資金回収出来ないケースも多いでしょう。
(関連過去エントリー→「資産のエンディングノートを作る」

そんな訳で、毎年とは言いませんが、3年に1度くらい、使っていない銀行口座、クレジットカード等は棚卸し・断捨離することをお勧めします、というエントリーでした。

↓エントリーとは直接関係ないですが、橘玲氏の新作文庫、少々難解ですが「日本人」の流れを組んだ興味深い本です。

株式ポートフォリオをVTライクにする

台湾に移動してはじめてのエントリーになります。

最初のエントリー(→「このブログについて」)に書いたように、このブログはF.F(ファイナンシャル・フリーダム)への道を中心にしつつ、理想的なライフスタイルの実現を模索するブログです。

台湾に来てまだ1ヶ月ですし、今後何年いられるかは判りませんが、幸い、近年求めていた仕事・生活環境に近いものが得られそうな感触です。
世界の人々がそうするように、「明日は今日よりきっと良くなる」と信じて、新天地での日々を積み重ねていきたいと思います。

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さて本題ですが、メイン投資口座のインタラクティブブローカーズ証券で、前々から行いたいと思っていた、投資商品のスイッチとポートフォリオの変更を行いました。
ポートフォリオ変更前後の、(目標とする)アセットアロケーションは以下のとおりです。

(前)→(後)
SPY:40%→SPY:56.4%
EFA:35%→VEA:35.5%
VWO:25%→VWO:8.1%

大きな変更点は下記の2つです。

1.EFA(iシェアーズ MSCI EAFE ETF)をVEAバンガード・先進国市場(除く北米)ETF)に変更

投資を初めた2007年当時はまだVEAが無かった為、長らくEFAに投資してきました。が、経費率(エクスペンス・レシオ)年率0.33%のEFAに対し、VEAは0.09%と圧倒的に低く、また純資産305億ドルと流動性も十分高いと判断し、VEAへの切り替えを行いました。
(参考ウェブサイト:中田たろうの投資日記 「EFAからVEAへの乗り換えを検討」


2.ポートフォリオ(投資比率)を“VTライク”に設定

投資比率も2007年当時に設定したままだったので、このタイミングで変更しました。それぞれの比率は、バンガード社のVT(トータル・ワールド・ストックETF)を参考にしています。というかほぼそのまま“VTライク”に設定しました。

大きく変わったのは新興国比率(25%→8.1%)ですね。今後の成長に期待して新興国比率を高めにするのは当時リーズナブルに思えました。が、世界中で金融緩和(お金がじゃぶじゃぶ)を行ったここ10年でさえ、長らく低迷している新興国の状況を見れば縮小は止む無しです。
以前読んだ、「資本主義の終焉と歴史の危機」の影響も大きいです。新興国は先進国に搾取されている、というのはあながち間違ってないと思います。気になる方はどうぞ読んでみて下さい。

ところで、「それなら最初からVT一本でいいじゃない?」というツッコミが来そうです。実際、他の投資媒体ではVTを購入してますし(関連する過去エントリー→「金融機関ごとに全世界ポートフォリオを組む」)。
その理由の1つはより経費率が安いからですが、一番の理由は何と言っても単に“趣味”だからです(笑)。
投資結果にさほど影響しない範囲で、複数の商品に投資する方がそれぞれの推移(=景気動向)が判り易く、それを元にしたいろんな考察が楽しいのです。

ちなみに米国株式を、SPYから経費率の低いVOO(バンガード・S&P500ETF)に切り替えなかったのも趣味・嗜好の問題です。
SPYの経費率が十分低い(年率0.0945%)のと、全てバンガード社のETFにするには気が進まなかっただけで、そこに経済的合理性はありません。

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さて、台湾に引っ越して心気一転、メイン投資口座のポートフォリオも一新しました。今後も世界市場全体に継続的に投資して、その成長をのんびりと(←ここ大事です)期待したいと思います。


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