年金の20年の壁、25年の壁を整理する

久々に年金制度のエントリーです。

まずはじめに、日本の公的年金制度について私のスタンスは、
「崩壊するとは思っていないものの、現状の再分配制度は100%維持出来ない」
です。

現実的に考えて(現在43歳です)、私の老齢年金の受給条件は「減額の上、70歳から」、あるいは「現状の金額を維持するなら75歳から」と予想しています。
日本国の財政状況(現在借金が1000兆円=GDPの2倍、更に毎年悪化)を考えるなら、これでも甘い見込みと思いますけどね。

という訳で、将来のマネープランにおいて、老齢年金受給額は全く考慮に入れていません。基本、貰えればラッキーというレベル。

その代わりといっては何ですが、公的年金制度に付随する「遺族年金制度」は、(民間の生命保険の代替として)今現在のマネープランに組み込むのに十分値する、と考えます。
なぜなら、この制度の受給権利は既にあり(何十年先の不透明な老齢年金受給とは異なる)、今差し迫って必要になるケースも想定され、更に仮に制度が改悪されるとしても、法律改正には多少の時間がかかるからです。

遺族厚生年金に関する過去エントリーはこちら。
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「生命保険を卒業します(2016年)」
「生命保険を卒業する(2015年)」
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ところで、会社員が加入する厚生年金の遺族年金制度には、「20年の壁」「25年の壁」というものが存在します。特に40代の会社員には非常に重要なので、このまま会社員を継続するにせよ、独立、あるいは早期リタイアするにせよ、ぜひ意識しておきたい節目です。

詳細は下記の「社会保障の落とし穴」というサイトに非常に良くまとまっているので、こちらを参照下さい(古いサイトなので金額は変更あり注意)。
(参考リンク→「社会保障の落とし穴」
以下、それぞれの「壁」について私の個人条件とあわせて整理します。

1)老齢年金の加給年金制度(20年の壁)

これは老齢年金なのでエントリーの趣旨とはずれますが、20年以上厚生年金に加入すると、老齢年金受給開始時に65歳未満の配偶者があれば、老齢厚生年金に年39.01万円(2015年10月現在)の加給年金が加算されます。
が、私の妻は年上なのでこの制度は対象外です。年下の配偶者がいる方は、この制度を考慮して「20年の壁」を意識しても良いでしょう。
※但し、個人的に老齢年金(およびそれに付随する制度)は全くあてにならないと考えているのは、冒頭に書いたとおりです。

2)遺族厚生年金(25年の壁)

配偶者が遺族厚生年金を受給するには、被保険者期間中に死亡するか、死亡時に老齢年金の受給資格(厚生年金・国民年金の受給期間が合わせて合計25年以上※1)を満たすことが必要です。
今の仕事に不満がなく、且つ厚生年金加入期間がもうすぐ25年という人は、「25年の壁」を過ぎてから退職、あるいは独立を考えるのが経済的に合理的でしょう(何故なら人はいつ死ぬかあらかじめ予測出来ないから)。
私もこの条件に当てはまるので、少なくても25年間は会社勤めを続けるのが、合理的な選択です。

※1)「社会保障と税の一体改革」で受給資格が加入25→10年に短縮予定ですが、(私が調べた限り)遺族厚生年金の受給資格は25年で変更ないようです。

3)遺族厚生年金の中高齢寡婦加算制度(20年の壁)

厚生年金に20年以上加入した人が死亡した場合、65歳未満の配偶者(女性限定)がいれば、遺族厚生年金に中高齢寡婦加算(年58.51万円/2015年10月現在)が加算されます(40歳以上65歳になるまで)。
私の場合、2015年末に厚生年金加入期間が20年となる為、民間の生命保険を卒業するにあたって、預貯金を少なからず補完してくれる制度です。同じく民間の生命保険からの卒業・あるいは減額を考えている人は、この「20年の壁」を意識したいところです。

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さて、老後の年金受給は全くあてにならないとは言いつつも、会社員でいる限り厚生年金には加入しなければならないですし、仮に会社員を辞めることになっても、「この遺族年金制度ひとつだけとっても原則、年金は払っておくべき」と考えています。
※18歳未満のお子さんがいる人は遺族基礎年金が受給出来る為、尚更ですね。

但し、老齢基礎年金の受給資格を得る25年を過ぎた後、果たして年金を払い続けるべきかどうかは微妙なところです。現在40歳前後の人が、受給資格(25年)取得後に年金支払いを止めるのは(物理的に国民年金を想定します)、経済的に十分合理的、且つ(年金の世代間格差に対する)政治的なメッセージとして妥当、と思います。あくまでも個人的意見ですが。

このあたり、年齢や家族条件によっても随分違う為、まずは個々人が日本の年金制度について良く理解することが重要だと思います。私自身も引き続き、国としてのマクロな視点と個人としてのミクロな視点で、年金制度を勉強して行こうと思います。

※本文中の内容についてはあくまで個人的に調べたものであり、不正確な内容を含むことがあります(内容について一切の責任を負いません)。また法律も常に変わる為、最新・正確な情報は社会保険労務士等にご相談下さい。


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