効率化の為に少しの公平さを捨てる

台湾のエントリーがつづきますが、これで最後です。

タクシーで新竹市内を移動中、現地会社のアテンドさんに、台湾の路肩駐車の仕組み(ルール)について教えてもらいました。

駐車が許可されている路肩では、数時間おきに係りの人が回り、駐車している車に切符をはさんで行くとのこと。
そして駐車した人は、その切符を銀行や郵便局(と言っていた気がします)に持っていき、支払いを済ませればそれで駐車代の清算が完了する、とのこと。

これ、シンプルかつ便利な方法だと思いませんか?
この仕組みだとパーキングメーターも要りませんし、不必要に路駐禁止エリアを広げて、結果、駐車場を求めてぐるぐる走り廻るということも少なそうです。
(通行の妨げにならない限りにおいては)とても合理的な方法だと思いました。

ただし、駐車代の徴収率というか、踏み倒し(?)はそれなりに多そうですし、まじめにきっちり回収しようとすると、それなりのコストはかかりそうです。おそらく悪質な例を除いて、徹底的にはやってないのではと想像します(違ったらごめんなさい)。

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似たような例がアメリカ、テキサス州であったことを思い出しました。

アメリカの高速道路というとフリーウェイ(=無料)という印象が強いかもしれませんが、最近はどこの州も財政難からか、トールウェイ(Toll Way)と呼ばれる有料の高速道路が増えています。といっても料金は区間1、2$程度と日本に比べれば安いですけどね。

このテキサス州ダラスのトールウェイですが、最初は日本と同じように出入口に係員がいて通行料を徴収していたのですが、そのうち現金支払機(コインを投げ入れるようなタイプ)になり、最終的にはトールタグ(日本でいうETC)の普及に伴い、現金支払機そのものが無くなりました。

もちろん、日本のように出入口にバーがある訳ではないので、トールタグが付いていない車も通れたりするのですが(要は無銭通行)、そういった行為を繰り返せば、高速道路の運営会社から、ナンバーの写真とともにチェック(請求書)が送られてきたりします。

台湾の路肩駐車と似たようなシステムですね。

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さて、いずれの例もとってもシンプルで効率的、合理的だと思うのですが、日本だと絶対出来ません(自信をもって)。

何故かというと、両方ともある程度の不公平さと、(徴収の)不完全さに目をつむって、成り立つシステムだからです。
日本の場合、効率化や合理性よりも、何より完璧で不公平感のないシステムが求められます。だから出来ない。。。

完璧で不公平感のないシステムは立派なんだけれども、あまりそこ(完全性や平等性)を追い求めると、いつまで経ってもシステムが出来上がらなかったり、出来上がっても複雑で使いにくいシステムだったりします。
(日本のETCシステムなんてまさにそれ。車載器のセットアップと登録とか、専用のクレジットカードとか本来不要。海外だとRFIDタグを買って、オンラインでクレジットカード情報を登録し、車のウィンドウにペタっと貼り付ければ終わり)。

(安全性さえ確保出来れば)ある程度の不公平さ、完璧さには目をつむって、イノベーションや社会の前進をテイクする。。。
そういうところがアメリカや、今勢いのある国の強さだと思いますし、日本人(私も含め)が今一番参考にすべき点だと信じています。

走りながら考える走りながら考える
(2012/11/23)
為末 大

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